ライブハウスHP

あくまで自分用夜遊び資料としてだが、あちこちのライブハウスやライブバーの主にセッション情報をデータベースに登録するという作業を行っている。
携帯電話の仕様比較ページのように各店のライブ・セッション情報が横並びで比較できたら便利だろうなぁという発想で「今日はどこへ行こうか」という資料として便利なのだ。
セッションだけでなく、お気に入りミュージシャンや興味のある店のライブ情報なんかも登録している訳だが、やっているうちにとめどもなく対象が増えてしまった。
自作の入力フォームでせっせと入力しているデータのソースは主に店のスケジュールページである。
つまり、店のHPを開いてスケジュールページを捜し、そこの内容をせっせとデータベースの入力ページにコピペするという気の遠くなるような作業を延々と繰り返すのである。
約一年続けて来て入力対象店舗は全国500店舗弱、ライブ・セッションの総数は6000強にもなった。
そうやってあちこちのページを見てきて思うところが多々ある。

今どきのご時世、インターネットを通じて店のイベントを告知するのはごく当たり前の事になり、利用者側としてもインターネットから得られる情報が店に足を運ぶ契機になっているのは言うまでもない。
ごく希にそういった時流に迎合することなく淡々と営業を続け、それで上手く成立している店もあるにはあるが、何かしらの理由があってそれが成功しているのはかなりの少数派であり、滅多にお目に掛かることは無い。

ところで、思うところというのはそれらのHPは大部分が店主や店の支持者が作成した、言ってみれば素人作成故の不備が目立つこと。
サイト全体を通してのデザイン(カッコイイというよな価値観で見た場合の見てくれという意味で)の優劣はこの際問わない。
そのサイトから必要な情報が得られて店に足を運ぶ気になるかどうか、つまり可用性という観点から観察するとやはり行き届かない点が多々見受けられるのである。
せっかく労力を使ってせっせとスケジュールや店のPRを行っているのにちょっとしたコツを逃しているためにあまり目的に寄与していないサイトというのが沢山あって、これは客の立場からしても残念で仕方ないことなのだ。
この世知辛いご時世であっても、どの店もうまく採算に乗って欲しい、貴重な演奏の場が無くならないで欲しいと切に願っている音楽ファンの一人として、インターネットというツールを上手く活用し集客に結びつけて欲しいのである。
で、必須時候として要望したいのは...
・どのページにも郵便番号・住所・電話番号を表示して!
・地図を載せるならまともな地図を載せて!
・最低翌月のスケジュールまで載せて!
・スケジュールには"出演者"+"パート(楽器)"+"開演時刻"+"チャージ"を!
・スケジュール、住所に画像ファイルを使わないで!
これらはお客の立場で考えればごくごく当然な事だと思うのだが、全て満たされているサイトは少ない
店へのアクセス(〒、住所、TEL)は最も重要な告知要素なのでどのページにも書いておいて欲しい。
車で行く場合にはこれらの情報はカーナビへの入力情報となるが、そのために一端AccessページやMapページに移動しなければならないのは不親切だ。
店の場所告知のためにオリジナルの地図を掲載しているサイトもあるが、妙にデザインに凝った地図であったり逆にシロート丸出しのお絵かきな地図だと見る側は混乱する。
最悪なのは地図の知識皆無で書かれた方角表記も無しに南北逆な地図で、それであったら住所Onlyの方がマシだ。
希に高度に最適化された「どうだ、これを見て来られない奴いるか?」という素敵な地図もあるが...
そういう美しい地図が作れないならばGoogleMapion等の地図の方が断然有り難い。
スケジュール表については残念ながら更新のおざなりなサイトが実に多い。
すでに月が変わっているのにまだ当月分のスケジュールに切り替わっていないという店も結構あって、そんな店は客に来て欲しくないのだろうか等と思ってしまう。
人の行動基準としては、先に決まった予定を優先するだろうから如何に早く告知出来るかというのは集客合戦に勝つための重要な要素だと思う。
月替わりに差し替えだと月初出演者は掲載期間が1日も無いのでとても損なのである。
歯抜けでも良いから最低限翌月のスケジュールまでは掲載しておいて欲しい。
このスケジュール、店をアピールするページとしては最も重要なんじゃないかと思う..というのは、サイトを見る者にとって一番興味のあるページだから。
そこにチャージを始めとする全ての情報が集約されていれば足を運び易い。
よく見かけるのが他のページに開演時刻やチャージの原則が書かれていていちいちそちらを捜さなければそれらの重要情報が得られないというサイト。
スケジュールページ更新者側の立場で考えればその方が楽であることは解るのだが、客の立場からすれば不親切だ。
5W1Hが一目瞭然であるのが有り難いのは言うまでもないだろう。

見るだけであれば表示がどのような手段で実現されているかは問題では無さそうであるが、インターネットメディアであるということを考えると告知が画像ファイルで行われていることはマイナスポイントだ。
スケジュール表や住所等の情報が画像ファイルであると検索エンジンに引っかからず、かつコピペが出来ない。
目で見る以外利用方法が無いのはせっかくの商機を失っていると思う。

どのようなコンセプトの店なのかとか、見てくれの格好良さは上記の事が満たされた上でのこと。
凝ったフラッシュを使っていてやたらとロードに時間がかかったりスケジュールへの道のりが長いページは駄目だ。
スケジュールがフライヤー画像ファイルの縮小表示のようなページも駄目だ。
トップページがスケジュール表示のサイトを希に見るが、「解ってるなぁ」と思う。
どんなライブなのか、どんな出演者なのかが極限まで最適化されたコメントで添えられていたりすると思わずうっとりとしてしまう。

ここまで好き勝手な事を書いてきたが、要は客の立場で考えてくれているサイトやその店主というのはトップページから何となく感じることが出来るものだということ。