永遠の記憶

そもそもが半年位で不良クラスタが発生してどんどん状態悪化するハードディスクに愛想をつかし、半導体ディスクなら可動部分が無いからサーフェスがクラッシュすることも無い筈だという勝手な思い込みで導入したSSDだが、使っているうちにいろいろな事が見えて来た。
確かにディスクサーフェスに磁気ヘッドが墜落して不良クラスタが発生するという事は無いのであるが、寿命が無い訳でもない。
フラッシュメモリーは読み書きを繰り返すうちにだんだんと劣化し、故障率が上がり、ついに使用不可能になる。
まだどの程度で使えなくなるのかは見えていないが、SSDとてバックアップ不要の永遠のメディアでは無いことは肝に銘じておいた方が良いだろう。
読み書きのたびに劣化して行くということはハードディスク代替として使っているとアクセスを頻繁に行うエリアにある素子はどんどん劣化が進み、そうでないエリアにある素子は殆ど劣化しないということになるのか?という疑問が湧く。
しかし、さすがにその点は何も考えていないということは無く、Windows7からはアクセスが均等になるように素子の割り振りを行うウェアレベリングという技術やらデフラグをしない対応やらで寿命を延ばす工夫が施されているという。
で、結局いつまでもつの?と聞かれると「わかりません」としか言いようがない。
メーカーではそういう研究をしているんだろうけど...大昔の話、液晶が登場した頃にその寿命は何年なのかまだ誰も答えられなかったのを思い出す。
コンピューターの記憶メディアのうち最もタフなのは何だろう?
CD/DVDは紫外線にあたるとどんどんダメになって行くし、HDDは何年かでキッチリ壊れるし、意外とフロッピーなんかが寿命としては良いのかもしれない。
コンピューターに限らず記憶メディアとして最も寿命が長いのは?
それは「石」で、材質や保存場所が良ければ数千年位は大丈夫らしくて、たしかに近所の墓地で雨ざらしな無縁仏の墓石でも数百年前の元号が読めたりする。
でも残念なことに数千年後に向けて残して価値のある事が思いつかない。