やっぱり...

読売新聞によれば

    • 以下引用

宮城県沖を震源とする地震で、つり天井落下事故のあった仙台市のスポーツ施設「スポパーク松森」を運営する「松森PFI」の中野英武社長が20日、同施設で会見し、天井パネルとつりボルトを斜めにつなぐ「振れ止め」と呼ばれる耐震用の支えを取り付けていなかったことを認めた。

 中野社長は事故でけが人が出たことを謝罪したあと、「設計書には『振れ止め』を設置するように記述があったが、施工業者が勝手な解釈をして設置しなかった」と説明した。

    • 引用おわり

施工業者を含めた関連する人たち全ての言い分を聞かなければ誰が悪いのかは解らない。
調査の進展を待とう。

ともあれ、やっぱりコレは人災なんだよね。

「斜めにつなぐ「振れ止め」」
これで思い出すことが有る。
テレビで吊り橋が風に煽られてねじ切れて落ちる映像を見たことが有る人も多いと思う。
当時は吊り橋の桁は風にしなって耐える構造をとるべきとする一派と捻れに強く剛性の高い構造をとるべきとする一派で設計が二分されていたらしい。
この「風にしなる」派の設計で、たいした風でもないのに共振によって振幅が増大する事象があちこちで問題になっていた。ゴールデンゲートブリッジもそうだったのよね。
あのねじ切れた橋はタコマナローズブリッジと言って、問題が顕著だったので監視されていた。だからこそあんな衝撃的な映像が残っている訳だ。
この共振による揺れを押さえるもっとも簡単な手法がセンターダイアゴナルステーという「斜めにつなぐ「振れ止め」」を付ける方法だった。
※今のゴールデンゲートブリッジは落成当初と違って桁が大幅に剛性アップされています。

余談はともかくとして、そういう構造物を目にした時に感覚的に「ヤバイ」って思わないんだろうか?といつも思う。
自分がそう思うだけになぜ専門家が..と不思議に思えてならない。