ライブ録音

友人のライブに行った。
このライブではライブ鑑賞の他にもう一つ、馬橋録音研究隊(略してロッケンタイなのだ)でのライブ録音という目的が有った。
経験の無い人には「録音なんざぁマイク立てて録音機に繋げてハイ終わり、あとは赤いボタンを押すだけだから大したこと無いよね」と思われがちだ。
でもそれは仕方ないことだし、当然のことでもあると思う。
そもそもマニアというかオタクいうか..細かいことはともかくその手の人種は人に理解して貰えない分野であえてシッチャキになって「ふっ、所詮俺は日陰者さ」とどこかココロノ奥隅でニヒリストを気取ってるフシが有ると思う。
録音オタクにもそういう一面が有ると思われ、フツーの人がそのドエライ事になっている録音の現場に出くわして「オーッ、スゲーッ」と今までの認識を改めちょっとだけオタクを尊敬しちゃったりする瞬間が結構快感だったりもする。
だからという事もあって録音オタクは録音したくて堪らないのだ。
うまくおだてれば喜んで手弁当下げて重い(でも自慢の)機材を担いでやって来るものだ。
ところが、録音オタクが自分の演奏の録音を他人に頼むとなると話が変わってくる。
セッティングやら撤収やら後処理やらが”モノスゲータイヘン!!”なのを良く知ってるから他人に頼む事自体が申し訳なくて申し訳なくて堪らなくなる。
ホントごめんね、こんな面倒頼んじゃって申し訳ない。きっと何かで埋め合わせするからね。いやぁありがとう..ってな気持ち。
まぁそれはともかくだ、今回の録音はこちらからバンドにお願いして録らせて頂いた。
以前のライブで「あ、このバンド録ってみたいね」なんて話していたのが実現した訳だ。
気に入ったバンドを録るのは「より楽しい」事でもあるのだ。
自分は転換と撤収にしか立ち会えなかったけど、どんな風に録れているのか楽しみ!
マルチチャンネルでレコーディングしたから、これからMIXDOWNという作業が始まる。
作っては壊し、作っては壊しの果てしない作業、キーボード上の格闘技なのだ。
でもそれがまた結構至福の時だったりもするのだ。
そして出来上がった物を渡してバンドの人に「いやぁいい音で録れてて感激でしたよ」なんて言われたらその瞬間に全ての苦労が喜びに変わるのだ。