こんなんあったらなぁ

自分には音楽の演奏以外に「録音」という趣味がある。
確か中学から高校の頃だったと思うが、日本には「ナマロクブーム」なる流行があった。
マイクロホンとポータブルレコーダーを持って野外に出て音を録るという、非常に地味な行いが流行になったのだから全く不思議な話で未だに理解に苦しむ。
いろいろな家電メーカーからナマロク用に電池で動くポータブルカセットデッキやらマイクロホン、驚くことにパラボラ集音器なんて飛び道具まで売り出され、普通に家電売り場で売られていた。
今のご時世、デカいヘッドホンした若者は町中で当たり前に目にするが、そいつらがついでにデンスケ背負ってパラボラ構えて野鳥の声や潮騒の音をナマロクしちゃってる姿なんて絶対に想像出来ない。
一つは日本の蒸気機関車が終焉を迎える年代だったという背景も有るだろうけど、それにしてもまぁ不思議な流行ではあったと思う。
そんな頃からのつきあいだから、途中ブランクは有るのだけれども随分と気長に続いている趣味でもある。
それで、世の中の流れは激流に等しく、機材の主流にも強く影響しているのだ。
ナマロクと言えばアマチュアはカセットのデンスケ、超マニアの方々はウーヘルだのナグラだのといった有り難いオープンリールデッキってのが通り相場だったものがDATが出現して時代はデジタルレコーディングに。
ところが今ではDATなんざぁ見る影も無く衰退してしまった。
時代はハードディスクレコーダーという事で落ち着くのかなぁと思いきや、MDだったり半導体モリーだったり光ディスクだったり様々なメディアが登場して来てしまった。

ナマロクマニアにとってはタイヘンな時代だ。
今まで収録してきたライブラリも再生したいし、でもハードウェアは市場から消えて行き、しかも電池で動く軽くて丈夫でそこそこ音がいい録音機なんてプロ用の1台ひゃくまんえんみたいなのしか無くなりつつあり...
そんな中で現実的で将来的な選択をするとすればやっぱりパソコンを使ったハードディスクレコーディングということになると思う。
水しぶき被るとか砂嵐の中といった、余程悪条件での野外録音は別として。
その時に問題になるのがマイクロホンとパソコンの仲立ちをする器機。
軽くて電源が要らなくて性能が良くて小さくて丈夫で応用がきいて故障知らず...
ステレオの2チャンネルあれば十分!
値段が安けりゃなお結構!
無いかなぁと思っていたら、有るもんですなぁ。