燃費性能の噺

エコロジーという言葉も「エコ」って略されて呼ばれるようになればだいぶ世の中に浸透して来ていると言えると思う。少なくとも上っ面だけは流行語として知らない人は居ないだろう。
でもそれを進んで実践している人ってどれだけ居るんだろう?
エコマークの製品を買っていれば目的達成、自分はエコな人っていうことになっていないだろうか?
技術者が一生懸命省エネとかエコロジーを考えて作り上げたモノもちゃんと使ってあげないと成果が上げられないし、それを世に送り出してくれた人達に失礼だと思う。
例えば自動車だ。
クルマのカタログの最後の方のページにそのクルマの性能等を一覧表にした表が載っている。
当然燃料1リッターあたりで何キロ走行するかという「燃費」も記載されている。
燃費って言ったってアクセル全開で時速200キロで走るのと下り坂を殆どアイドリングで下るのとは全く違うので、標準的な走行パターンを想定してそれでどの程度の燃費かシミュレーションする「標準規格」がある。
10.15モードとかJC08モードとかって書いてあるアレがそう。
じゃ、誰が運転しても同じような値になるかと言えばそれは全く違う。
良く見かけるのがビデオゲームのカーレースみたいなアクセルワークの人。
絶えずアクセルペダルを踏んだり離したりを繰り返している人で、一定の開度で一定の速度を保つことが出来ないらしく、細かく加速と減速を繰り返している。
アクセルをガバッと踏んだ瞬間にクルマは急加速が必要だと判断してガソリンをドバーッとエンジンに送り込み、この瞬間はランボルギーニもクリビツな燃費状態になる。
いくら踏んでもすぐにスピードが上がる訳じゃないからしばらくそのクリビツ燃費が続き...結局スタートからゴールまでの所要時間は全く一緒でも正しく運転した人と比べたら燃費は段違いという結果になる。
つまり、アクセルワーク一つで燃費なんかいくらでも変わるってこと。
どんな高性能エコカーでも、例えハイブリッドでもだ。
つまりエコカー買っただけじゃエコにゃならんということだ。
「カタログにリッター30キロって書いてあるのにそんなに走らんぞ」と思っている人、原因はクルマではありません、アナタです。