最後のEXIT

honyarera2009-11-19

朝から慌ただしく準備をして忘れ物が無いかどうかチェックをして市川へ向かう。
この次点では今日のライブに向けてワクワクするとか緊張するとかそういった感情は全然無く、ただただ慌ただしいだけ。
到着してからの搬入やセッティングの段取りみたいなものばかりが頭の中を支配しているのでそういう余裕が無いのかもしれない。
市川でカメラマンを拾って機材満載の車は一路新宿へ。
会場のライブレストラン・ダイトーは新宿ドンキの並びで肉のハナマサの地下。
思っていた程渋滞も無く、すんなり会場近辺まで着いたのだけれども搬入のために停める場所探しがまた大変なのだ。
店の前まで行ったもののズラーッと駐車していて断念、一回りしてからと思ったがこの辺りは車が入るにはちょっと冒険な路地ばかりなのでわざわざ新大久保・大久保あたりをグルッと回らなければならない。
荷物を下ろしたら駐車場へ、幸い駐車場は安めで最大1400円。
トンボ帰りで会場へ搬入&セッティング。
通常PAのスピーカーは舞台の左右袖最前部に設置されているものだが、この会場ではフロアから10センチ程度上げたステージの左右最奥壁際に設置されている。
だからステージ上でPAからの出音がガンガン聞こえる。
...やりやすいようなやりにくいような...ただVoを始めとするマイクにかぶりやすい=ハウリングしやすい事は確かで、そうなると歌のレベルはそんなに上げられないことになる。
そんなことを考えながらシンセとべーアンをセットして録音用のマイクを立てる。
今回はパラボックス分岐でマルチレコーディングをすることは止めた。
事前プランニングから当日のセッティング、オペレーションまで一人では厳しい上に出演者がその面倒まで見るのは絶対に無理。
無理を押して失敗したのが去年だから今年は最初からやらないことに決めていたのが大正解だったと思う。
PAさんも気合いが入っていて、良い感じで外音が出ていたと思うし、来場した知り合いも歴代Exitで一番音が良いんじゃないかと話していたから一安心。
今日のレコーディングプランとしてはPAのラインからの2chをHD-P2で、会場のステレオマイクをKORGのMR1で、共に44.1khz/16bitで録った。
後日談だが、両方をMixしようとすると両機種のサンプリング周波数が微妙に違うので後からMixしようとすると頭で揃えてもだんだんとズレてしまい、曲の終わり頃にはかなり目立つようになる。
TASCAM HD-P2をリファレンスとして正確に44.100khzと仮定するとMR1は44.104khzに相当するらしく、これはズレ時間から大雑把に算出した結果を基にリサンプル/比較を何度か繰り返した実験の結果得られた結論だ。
正確にリサンプルできるソフトというのがなかなか無くて、今回はscmpx.exeというフリーソフトを利用した。
それで...そうこうしているウチに出番だから緊張してる暇などありゃしない。
幸い当日は沢山のお客さんが来場したため200は軽くオーバー、250超えていたかもしれない。
そんなステージは大盛り上がりでフロアで踊る人多数、こういうバンドの出演者冥利に尽きる光景を眺めながら20曲演奏した。
お客さんが乗っていればこちらも余計に張り切る、こちらが張り切ればさらに乗ってくれる..ような気がする。
今回もワイヤレスでうろついたりしたんだけどどうも後半調子が悪いっぽかったので予備の楽器(ワイヤード)に切り替えて続行。
結局事前に宣言していた通り色以外は全く同じ仕様の2本を1方はワイヤレス、一方はワイヤードでそれを常時接続でセレクターで切り替えるセッティング、コーラスとリバーブは結局使わず。
その2本は両方ともBacchus 02 woodline-5 FLというジャズベタイプのパッシブ5弦フレットレス、弦も同じアトリエZのハーラウンドワウンドだから全く同じ音がする(笑)
ロックもディスコもR&Bもフレットレスで押し通したのは今回が初めてだ...たぶん誰も気づいていないけど。

終わってからのバラシと撤収はかなりダルダルでもう帰り道はグッタリだったけどかなり気持ち的には心地よく、それはこのライブの醍醐味を十分に味わった証でもある。
ところで事前に宣言していたように自分がExitで弾くのはこれが最後、今後はバンドの存続の有無に限らずやらない。
4月5月頃から各週で練習をはじめて10月からは毎週になり、その度に大塚のスタジオで4時間だからそのために犠牲にすることが多すぎるというのが主な理由だ。
大人数なのでリハの効率が悪いのは仕方がないことなのかもしれないが、その効率の悪いリハのためにお断りしなければならない誘いが沢山有るのだ。
それにExitではもう十分にやらせて貰ったし思い残すことも無い。
誰かにバトンタッチしても良いと思う。

そんな訳で自分の背負っていたものをバンドに引き渡す準備もしなきゃ...