兄弟喧嘩

honyarera2005-06-26

うちの兄弟は年中喧嘩している。
弟がナマイキ、兄貴が弟をからかう、たいがいはそんな何処でもありがちなことが背景になっている。
男兄弟の喧嘩はケモノの戦いだから凄まじい。
大抵は弟が負ける訳で、それは弟自体も重々承知の上なんだけど、それでも腕力で解決の方向に向かうのだ。
夜半過ぎに兄貴が保冷剤を冷蔵庫から出して持って行くのをカミさんが目撃したそうだ。
暑くて寝付かれないのか...まぁその時はそれ程気にもせずに次の朝...
兄貴が部活に出て行った後に弟の顔を見るとこんな風に腫れていた。
顔にアイスノンを当てるために手ぬぐいを捲いているのであって、学芸会で赤ずきんちゃんの役の練習という事では決して無い。
しかしよくもまぁ見事に腫れたもんで、左半分がよく育ったビワみたいな輪郭になっている。
口の中を見るとバッチリ切れていやがる。気の毒ではあるが、どこかコミカルでもある。
兄貴の右フックが見事に、綺麗に決まったみたいだ。
キモチワルイとか頭が痛いとかそういう事は無い様子なので、心配は無さそう。
本人は腹が減って死にそうだなんて言っている..というのも口の中を切っているからそこが染みて固いもの、味の濃いものはダメらしい。
それでも食欲には勝てないらしく、昼は茶漬けを、夜にはチャッカリ手巻き寿司なんかを喰っていやがった。
これを期にちっとはダイエット出来るかも..という期待は見事に外れたのだった。

で、理由を聞いてみると兄貴の足が邪魔だったのでどけろと言っても無視するから蹴飛ばし、そういうやりとりが何度か続いた後に右フックを食らったということらしい。
いつもながらくだらない理由ではある。
で、あまりにもダメージが大きいので親に言おうと兄貴が提案するも、弟はいやだと拒否したのだそうな。

そうこうしているうちに兄貴が帰ってきた。
父「おまえ、何かやり過ぎたんじゃないの?」
兄「だってあいつが悪いんだ」
父「喧嘩に一方的にどちらかが悪いって事があんの?」
兄「蹴られたんだからあいこでしょ?」
父「程度の差って有るっしょ?あれで脳震盪おこしてそれが原因で死んでもそう言うか?」
兄「...」
父「例えば酔っぱらいに蹴られて殴り返しました」
兄「正当防衛」
父「当たり所が悪くて死にました」
兄「過剰防衛」
父「残念でした。取り押さえるか逃げりゃ済むから防衛にあたらないし、死んだら過失致死か殺人かなー。どっちにしてもしばらくお世話になっちゃうね。」
兄「...」
父「おまえの行為に正当性なんかねーよ。世の中の人は誰も正しい行為だったなんて言わないね。」
兄「...」
父「自分のやった事には責任持たなきゃいけないよねぇ。頭冷やして良く考えりゃ何をすべきか解る筈だよね。」

とまぁこんなやりとりをして...
部活で腹減ったろ?カレー喰え。
16歳はイッチョマエの口をききますが、まだまだ全然ガキです。